はじめての海外旅行のカバンは何を持っていく? 旅の荷物の基本と持込み禁止荷物について
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旅のパッキングテクニック
持っていくバッグによって方法が異なるが、旅の荷物のメインは衣類。なるべくしわにならないようまとめ、こわれやすいものは衝撃を避けられる位置に。そして何がどこにあるのか、わかりやすいよう収納することが基本だ。ここでは旅のパッキングのテクニックを紹介したい。
基本のパッキングテクニック
すべてのバッグに共通して言えることとしては、『重いものは体に近い方に』『軽いものは上部に』が基本である。重い荷物が体に遠い所にあったり、上部にあると、重心は安定しないし、軽いものは当然潰れる。旅行でいう重いものとは何だろうか。それは多くの場合、”液体”と”電子機器”である。具体的には、行動中の水分やお土産で買ったアルコールの瓶がそれだ。こうしたものは移送中に割れる危険性もあるため、タオルや衣類などで包み、落としても他の荷物と直接触れることがないようにしてしまっておきたい。パソコンなどの電子や、化粧品、食器、工芸品などの割れ物などもバッグ内の安全性の高い場所(バッグの中心、フレームなどバッグの硬い箇所の近く)に入れるようなパッキングを心掛けたい。バックパック派はこれにくわえて、左右の重量バランスも気にしてパッキングしたい。(片寄ったザックで1日歩くと、翌日体の右側だけ筋肉痛、なんて悲劇も起こりうる)
そもそもその荷物、要りますか?荷物を準備する際の注意点
荷物の準備を始める際に、特にチェックしたいのは次の2点だ。
1.現地で使えるか
電気製品は電圧と電源プラグの種類が異なるとそのまま使うことができない。ガイドブックや現地情報の掲載されたホームページなどで、渡航先の状況を確認しておくことが重要だ。現在では多くのパソコンや、スマホのコンセントは実は世界共通で電圧、電流が対応しているケースも多い。電源形状を現地に合わせられるコネクタのみで対応できることも多いので、きちんとチェックしたい。ドライヤーはいつも使っているものを、と思う女性は多いと思うが、ドライヤー1つのために変圧器を持っていくのは少し効率が悪い。海外の電圧に対応したドライヤーも日本で購入可能なので、探してみてほしい。
2.現地で入手可能か
現地で手に入りにくいものは、バッグに必ず入れておこう。特にカメラの電池や充電器など、特殊なものを忘れないようにしたい。(SDカードはどこでも売っているがバッテリーは売っていない)思わぬ出費やせっかく持って行った重いカメラが置物になる悲劇を防げる。また、下痢止めや風邪薬といった薬は、日常飲み慣れているものを持っていこう。外国の薬は日本人には強過ぎることもある。また、下痢になった場合は、水分補給が一番大切なので、ミネラルウォーターに溶かすタイプの粉末状のスポーツドリンクを用意しておくと心強い。旅先で日本食が恋しい、となるタイプの旅行者には小さいな醤油や、インスタントの味噌汁などもおススメだ。
日本から持っていく食べ物などは使ってしまえばなくなるし、他の旅行者とシェアするとお互いの国の話で盛り上がることも多い。
出発前にチェックしたい、海外旅行の持ち物リスト
「荷物は少なめに」を基本としつつ、クリティカルなものは忘れると旅程に支障をきたしたり、下手したら飛行機に乗れないという悲惨な事態にもなりうる。以下に簡単な携帯品のチェックリストを記載するので参考にしていただきたい。
貴重品 | 備考 |
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パスポート | ないと出国できない |
パスポートのコピー | アクティビティに参加する人は必要な事も |
航空券(eチケットの控え) | |
ビザ・ESTAの控えなど | ないと入国できない |
現金(外貨・日本円) | |
クレジットカード類 | |
ワクチン接種証明 | 3回以上など国ごとに条件が違うので注意 |
保険証 | アフターコロナの旅行には保険があると安心 |
運転免許証+国際運転免許証 | 国内免許も必要なので注意 |
書類 | 備考 |
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宿泊施設の予約確認書 | スマホの故障などを考慮 |
レンタカーなどの予約確認書 | |
ガイドブック類 | |
メモ帳 | ボールペンとセットであると何かと便利 |
衣類 | 備考 |
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季節に合わせた衣類 | |
水着・タオル | 忘れても現地で買えば大丈夫 |
サンダル | ホテルなどで何かと便利 |
帽子 |
薬品 | 備考 |
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常備薬 | |
生理用品 | |
日焼け止め | 海外の物が合わない人も。出国前に買っていこう |
その他 | 備考 |
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洗面用品 | 歯ブラシ・化粧品・ひげそり・ドライヤーなど |
雑貨 | スマホの充電器・サングラス・カメラ・マスク・雨具・傘など |
機内の持ち込み制限荷物に要注意!
PCやタブレット、カメラなどリチウムイオン電池を用いた電子機器を持ち旅行する人は多いだろう。現在、これらの機器は預けるよりも手荷物として持ち込んだ方がスムーズに持ち込める場合が多い。預け荷物のチェックで手荷物に移すように係員の人に言われることがまれにある。せっかくうまく詰め込んだ荷物を旅行直前に解くはめになってしまうので、これらの機器を持つ人は空港では持ち込み荷物に入れよう。スプレー缶や火薬などの荷物はそもそも持ちこめないので、カバンに入れようと思う人はいないと思うが、小型ナイフが入ったマルチツールなどは海外では何かと役に立つ場面も多い。出国時には預入荷物にして注意しているが、帰国時に持ち込み荷物に入れたままで、検査に引っかかり泣く泣く破棄…なんて事故が起こりやすいので注意したい。(私も一度経験があり、その時は泣き寝入りした。ただ、出発まで時間がある場合は係員に交渉し、カウンターで再度預入荷物にしたことも…)
また、液体物の持ち込みについては、2006年8月にイギリスで起きた航空機爆破テロ未遂事件を受けて、06年12月7日、国際民間航空機関(ICAO)は、07年3月1日までに国際線で適用すべき暫定的な保安措置として、「液体物の機内持込制限に関するガイドライン」を各締約国に通知した。これにより、日本も、07年3月1日から本ガイドラインに沿った新ルールが国際線に導入された。このルールは、液体物(ジェル及びエアゾールなどを含む)を手荷物として機内に持ち込む際に適用される。
化粧品や香水をはじめとしたあらゆる液体物は、100ml以下の容器に入れ、それらの容器を再封可能な容量1リットル以下の透明プラスチック製袋(ジップロックのようなファスナー付きビニール袋)に入れる。1人の旅客が機内に持ち込める袋の数はひとつのみ。液体物を入れた袋を検査場において検査員に提示してチェックを受けることになる。
なお、医薬品やベビーミルクおよびベビーフード、特別な制限食等については、適用から除外される。また、保安検査後に免税店等で購入した酒類等は機内持込が可能。ただし、海外で乗り継ぐ場合は、その国のルールに従い没収される可能性もあるので注意が必要。各国の機内持込についての状況については、利用する航空会社や空港の公式サイトにアクセスして確認しよう。
【参考リンク】 日本の空港での持込制限についての問い合わせ先
航空局監理部航空保安対策室
TEL 03-5253-8111(代)内線48163、47164
http://www.mlit.go.jp/koku/03_information/13_motikomiseigen/index.html
筆者
上原 康仁
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